アクセサリーの宝石は安物か偽物だけど、悪い意味じゃなくて良い意味でリーンによく似合っている。
きらきら輝いて、どれもリーンの躍りや笑顔に花を添えている。

アルスターの屋敷では自分に飾られた宝石に圧倒されて萎縮しているような自分だったから、
ティニーは自分を魅力的に飾れるリーンに憧れ、そして尊敬の眼差しを向けている。

「あれはよく出来た偽物よ」

リーンを見るティニーの横にナンナは立った。

あなたは分かっているのでしょう。
そう言いたそうな口振りだ。

「私のペンダントはお母様からもらったの」

お母様はプリンセスだったの。
きっとたくさん本物の宝石を持っていたに違いないわ。

宝石が陽光に乱反射する。
ナンナのペンダントも、リーンのアクセサリーも。

「素敵ですね」

誰に宛てるでもない調子で呟いた。
服の下でペンダントが重くなる。